カンパリでおうちアペリも悪くない
少しずつ外に出かける機会が増え出したこの頃。日もだいぶ長くなり夕方6時をすぎても外はまだ明るい。徐々にだけど、生活のリズムも元にもどってきた。
イタリアでは夕方5時や6時にきっちりと会社が終わり、終業とともにみんな一斉にオフィスを出て、家路に向かう人が多いけれど、ミラノはイタリアでのハッピーアワーの発祥の地。
アペリティーヴォとは「食前酒」という意味で、もともとは食事の前に胃を刺激して食事を美味しく食べるためのものだったのに、Apericena アペリチェーナと言って、アペリ(食前)と
チェーナ(夕食)を一緒にするという造語、スタイルも定着してきた。
クラッシックなアペリティーボではドリンクと共にオリーブやら、ピーナッツ、ポテトチップス、が小鉢などで提供される。ちょっと小洒落たアペリテイーヴォであれば、ミニフォカッチャやミニピッツァなどの揚げ物も出てきたり。
特にミラノのハッピーアワーでは色々な軽食がブッフェ式で1ドリンク8ユーロからというのもあり、まさにこれだけでおなか一杯になってしまう。
私的にはおつまみはちょっとで2ドリンク10ユーロにしてほしいところなので、外でのアペリティーボはあまりお得感がない。
会社や家の近所のバールやエノテカでおつまみと軽く一杯ひっかけて、家路に帰るという外でのアペリティーヴォを楽しむ派は多い。うちの家の近所にも大通りから入り組んだところにある昼間はちょっと寂れたBARも夕方になると店の前にグラスを片手に友人たちと喋りこんでいる人たちで歩道が溢れかえっている様子を遠目に見ながらスタスタと家に帰って、お一人様アペリティーヴォということが多い。
最近ようやく近所のBARも再開したけど、いわゆる3蜜が禁止なので、店の前での飲食が禁止されているので、普段の人だかりはない。
イタリアでアペリティーヴォカクテルで人気なのはスプリッツ。
アペロールという薬草とオレンジがベースのリキュールをトニックで割ったもの。
見た目も透明なオレンジ色でさわやかな感じでルコール度数も11度と低く飲みやすいのだが、私にはとーっても甘い。
でもって私のお気に入りはカンパリ。アペロールのオレンジ色に対してこちらはヴィヴィットなレッド。薬草系のリキュールでアペロールと比べてアルコール度数が25度と高く苦味があるのが特徴。むかし子供の頃に飲んだ風邪薬のシロップのような味に似てるかな?
カンパリを氷とレモンだけでロックで飲むのも大好きだし、トニックウォーターとグレープフルーツで割ったいわゆる「スプモーニ」がお気に入り。グレープフルーツの苦味とカンパリの苦味でさっぱりとして飲みやすい。
スプモーニ以外のカクテルでは「ネグローニ」と言ってカンパリにジンとヴェルモットを加えたちょっと強めのカクテルも有名。こちらはどちらかというとアペリティーヴォで飲むというよりも、夜な夜なクラブなどで飲むタイプ。なんてったって、3種類もお酒をチャンポンしてるので。味的には好きなのでグイグイ飲んでしまうけど、これを飲んだ翌日は決まって二日酔い…
今やクラブでネグローニを飲むというのは年齢的にもコロナ禍の影響だったりで、この先機会があるかどうか…しばらくはスプモーニでおうちアペリを楽しもう〜
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